切削加工など金属材料に携わる人は馴染みがあるかと思いますが、今回は「塑性」「弾性」についてです!
粘土などを指で押すとへこんだまま元に戻らなくなり変形したままの状態です。
この様に変形したまま元に戻らない変形を「塑性変形」と言います。
それとは別にゴムなどを指で押してへこませても指を離せば元の状態に戻ります。
このように力を抜けば(外力が取り除かれれば)元に戻る変形を「弾性変形」と言います。
この様にみると柔らかいものが「塑性」なのかとも思いがちですが、意外に「金属」も他の「岩」や「石」などの物質に比べると塑性の大きいものになります。
岩や石では砕けてしまう程の力が加わっても「塑性」の大きい金属では様々な形に変形出来る為、色々な加工が可能になります!
例えば「圧延」「引抜き」「押出し」やプレスによる「曲げ」「絞り」などがあります。
こういう加工は他の素材ではまず出来ないはずです。
ちなみにマシニングセンターやCNC旋盤による切削加工も「塑性加工」になります。
一方バネの様な弾性の金属では「疲れ強さ」の範囲内であれば老化や劣化が起こりませんので弾性は永久的であると言えます。
普段なにげなく見ている金属には「硬さ」や「熱処理による組織変化」以外にもこういうすばらしい性質があるんですね!