今回は軸受鋼について簡単にお話します。
軸受鋼とは何ぞや?という話ですが、要はベアリングに使用されている鋼材の事です。
軸受用鋼材と言いますが、ベアリングは「ころがり軸受」とも言いますのでこの様に呼ばれています。
ベアリング(ころがり軸受)で必要なことは「かたい」事と「耐摩耗性」がある事です!
上記2点が非常に重要なのですが、ベアリングはあらゆる箇所に使用される基本的な部品(機械要素)な為、値段を安く抑える必要があるので高価格になる元素を入れずに製作する事も重要な点になります。
JISでは「高炭素クロム軸受鋼」として規定され、記号は「SUJ」になります。
軸受鋼の特殊な点は、「電気炉による溶鋼に真空脱ガス処理を施したキルド鋼」という指定があるそうです。
これは組織の中にクロムカーバイトが細かく、球状で一様に分布させる為にこの様な処理をします。
その他に球状化焼きなましをする事もあるそうです。
専門的な話になるので、使用する側としてはあまり関係ない話ですが、安価に製作する為に製造方法に工夫がなされているという事です!
また試験についても、クロムカーバイトの顕微鏡組織試験をはじめとして、他の材料には無い細かい規定がいくつかあるそうです。
使い分けとして「SUJ 1、2」は小寸法のボール、ローラ、レース用として使われ「SUJ 3」は中寸法用になり「SUJ 4、5」は大寸法用としてモリブデンを配合し焼入性を良くしています。
弊社の破砕機「スーパーシャーク」やその他の省力化機械装置にも「ベアリング」は多数使用していますが、製造者の工夫があって使いやすく安定的に供給されているんですね!
普段気付きにくい事ですが、安心して物が手に入り、使用出来る事に感謝です☆