「ロックウェルかたさ」
かたさの基準について少しお話させて頂きます。
加工現場などで一番よく耳にするのはこの「ロックウェル」もしくは「ショア」かたさではないでしょうか?
今回は「ロックウェルかたさ」についてお話させて頂きます。
熱処理などで焼入れ、焼き戻しをした際に「HRC~で」などで説明します。
ではなぜロックウェルがよく使用されるかと言いますと「ブリネル」や「ビッカース」などより試験がやりやすいからです。
試験のやり方はロックウェル試験機で圧子を押し付けそのくぼみの深さでかたさを判断します。
JISによると「まず基準加重を加えて押し、つぎに試験加重となし、ふたたび基準加重にもどしたとき、前後2回の基準加重におけるくぼみの深さの差から求められる数」となっています。
ロックウェル試験に使用される圧子は直径1/16インチ(1.588mm)の球圧子(鋼球または超硬合金球)とダイヤモンド圧子(頂角120°の円錐)とがあります。
この圧子と加重の組み合わせによってA・B・C・Dと種類がありますが、よく使用されるのはロックウェルCかたさです。(Cスケールと呼ぶ場合もあります)
これはダイヤモンド圧子を使用し基準加重10Kgf、試験加重150Kgfで試験したものになります。
工具類など熱処理したものの多くはこの試験を行っています。
ただ薄い鋼板などでは150Kgfでは試験が出来ませんのでHRAなどで行います。