「リムド鋼とキルド鋼」
鋼には「リムド鋼」と「キルド鋼」があります。
精錬された溶鋼に脱酸剤をいれて製鋼する工程で2種類に分かれます。
リムド鋼は脱酸と同時に脱炭もしますので炭素(C)の多い鋼はできません。
製鋼する過程で弱い脱酸剤を使用する事で、炭酸ガスが中心部へ運ばれ内部に閉じ込められます。
これにより周辺部には純度が高く気泡もない部分が出来るので「リムド=rimed(ふちのついた)鋼」となりリムド鋼と呼ばれます。
「SS材」はリムド鋼です。
リムド鋼は歩度まりが良く安価にできます。普通鋼と呼ばれるものはすべて「リムド鋼」になります。
キルド鋼は脱酸過程で強い脱酸剤を使用します。
それによりガス抜きが完全に行われサイダーが気の抜けたもののように「キルド=killed(殺された)」鋼になります。
キルド鋼は歩度まりが悪い為、値段も高くなりますが質は内外とも健全な物が出来上がります。
特殊鋼などはキルド鋼からつくられます。