ここでは機械部品として使用するにあたりとても重要な熱処理について簡単にご説明させて頂きます。
「熱処理」
炭素を含有した「鋼」に熱処理を施すと体質が変化します。
熱処理とは鋼を「赤めてから冷す」事です。
熱処理には基本的に「焼入れ」「焼き戻し」「焼きなまし」「焼きならし」の4種類があります。
焼入れは鋼をかたくし、焼き戻しは粘くし(じん性を与える)、焼きなましは鋼を軟らかくし、焼きならしは鋼を強くします。
鋼をある一定以上の温度(約730℃・A1変態点以上)まで赤めるとオーステナイトという組織に変化します。
オーステナイト化された鋼を水や油で急冷しますとマルテンサイトという組織に変化し「焼入れ」した状態になります。
この「焼入れ」した状態のマルテンサイト組織はかたいのですがとても脆い組織となってしまいます。
ですのでこのマルテンサイト組織をある温度まで上昇してからゆっくり冷す事によってソルバイト組織(500~600℃で焼き戻し)やトルースタイト組織(約400℃で焼き戻し)といった組織に変化させる事で、かたく粘い状態になり機械部品として使用する事ができます。
弊社で使用する「破砕刃」はこの熱処理と金属材料とを上手に組み合わせる事によりお客様にとって最適な「減容化」のご提案をさせて頂きます。